アニサキス食中毒が増えている?

 近年の食中毒件数(食中毒統計)から見た、アニサキスの食中毒件数は、2005年に7件であったものが、2010年に28件、2011年に34件そして2012年は65件と増え続けています。
 この原因には、魚に寄生するアサニキスの数がこの数年間で特に増えた、訳ではなく医師からの保健所への届け出が積極的に行われるようになったことではないかと言われています。
 厚生労働省では、昨年(2012年12月)、食品衛生法施行規則を一部改正し、食中毒の届出内容を変更しました。
 変更になったのは、寄生虫に関する項目です。寄生虫はこれまで、食中毒の原因として、まとめて1つの単位として扱われてきました。
 それが今回の改正で、アニサキスを含む3種類の寄生虫を、独立させて報告することになりました。
 この3種とは、①アニサキス、②クドア(クドア・セプテンプンクタータ:ヒラメの刺身による下痢症の原因)、③ザルコシスティス(フェイヤー住肉胞子虫:馬刺しによる下痢症の原因)です。
 この結果、アニサキスは食中毒の届出で、他の病原微生物、ウイルス等と同じ扱いを受けるようになりました。
 日本の近海で漁獲される魚介類の内、150種以上の魚介類からアニサキスの幼虫が見つかっています。サバがもっとも重要な感染源といわれています。このほか、アジ、イワシイカなども感染源になる機会が多いと言われています。
 アニサクキスは、加熱(中心温度摂氏60℃で1分間以上)、冷凍(摂氏マイナス20℃以下で24時間以上)に弱く、このような処理で人への感染は無くなります。(記事:的早剛由)(出典:食と健康2013年7月号) 

 
アニサキス食中毒予防は、「魚やイカは冷凍してから食する」ことを徹底しましょう。







《今日の社長への心の言葉 2》
     要は、誠実に働くのみ。そのうちに、意味あり、希望あり、幸福あり
                             (国木田独歩)