「エビフライに混入の木片でケガ」について考える。

 小生は、仕事で食品事故(食中毒、食品異物混入、食品表示ミス)防止の技術を、食品企業様へ情報提供をしています。今日、福岡のファミリーレストラン「ジョイフル」でエビフライを食べた女性客が、そのエビフライに混入していた「木片」が喉に引っかかって、2週間のけがをされたとの報道がありました。
 東南アジアの養殖業者がエビの形をよくするために背わた部分に木片を刺していたものが、調理時にも発見できず、食するときにも気づかず食され、事故に至った様です。
 この事故の防止については、冷凍エビの納入メーカー又はジョイフル自身が東南アジアにある養殖業者の生産実態を確認をされていたかどうか、という事が気になります。当然現場の確認はされていたのだろうが、食した消費者に健康被害を起こす原因となるような物質(これを食品安全の世界では「食品安全ハザード」と言います。)として何があるのかを考え、そしてその食品ハザードが最終製品に混入しないためにはどうすることが良いのかといった事に関してその管理が手ぬるかったのではと思わざるを得ません。今、食品業界では、食品安全を確保できる企業であると判断するのは「食品安全ハザードをコントロールできる企業か否か」に注目が注がれています。養殖業者にも問題があるのは当然ですが、最終的に木片異物が混入した商品を提供したジョイフル自身の脇の甘さを感じます。
 しかし、私、実はジョイフルのファンです。1週間に一度は通っています。ジョイフルのかき氷は最高ですね。
とにかく、まずは被害に遭われた女性の方の完治をお祈りすると共に、これを契機にジョイフルさんが「食品安全ハザードをコントロールできる企業」として更なる大発展されることを期待しています。